今回のゲストはイラスト付きマンガレビューサイトきなこ餅コミックのゆすら榛梧さんです。
それと、犬も犬の本棚というマンガブログをやっています。
というわけで、今回はマンガレビューサイト管理人同士の会話という状況です。


お名前とサイト名をお願いします

ゆすら
ゆすら榛梧です。
「きなこ餅コミック」というイラスト付き漫画レビューサイト
……を、目標としてやってます


イラスト付き漫画レビューは完璧というか理想的な組み合わせだな、
と同じマンガブロガーとして思うんです。
最初からそれを目指していたんですか?

ゆすら
おお、うれしいです。
そうですね、はじまりはブログでなく、
ポータルサイトの一コーナーとしてはじめたんですけど


ポータルサイト?

ゆすら
尊敬するライターさんが主催されてるポータルサイトがあって、
そこで漫画レビューのコーナーをやらせてもらってたんです。
それが去年の春に閉鎖になっちゃって、
そのときにブログに移転し、個人ではじめました。
で、そのポータルサイトが、
もともと画像引用ナシの方向で、というサイトだったんですよ
なので、イラスト付きではじめて、そのまま……という形です


イラスト付きレビューというアイディア自体が素晴らしいと思うんです。
それはライターの方から「イラスト付きでレビュー」という依頼があって始めたんですか?

ゆすら
いえ、アタシから
「イラスト付き漫画レビューのコーナーやらせてください!」と頼みました。
ちょうど2年前、ヤマカムさんとかいーのだ。さんを見始めた年で、
マンガレビューサイトに憧れまくってたのです。


なるほど。そのアイディアはどこから生まれたんですかね?

ゆすら
まず、画像付きのレビューは、
先のヤマカムさんいーのだ。さんの形式で、完成されてると思ったんですよ。
だから、後から同じことやっても、
それ以上面白いレビューにはならないなーと思って。
で、アタシはらくがきを描くのも好きだったので、
イラスト付きのレビューはないから、他と違うレビューになるのでは?
と目論みまして


それは大成功だと思います!

ゆすら
ありがとうございますww
他にやってる人がほとんどいなくて、よかったと思いますw
あと、アタシは新しい漫画を全然読んでなかったんですよ


ほう

ゆすら
昔愛しまくった漫画のレビューをやりたい!と思って。
レビューサイトは、だいたい週刊誌や月刊誌の漫画の最新作品を扱ってたので
そこでも、まぁちょっとマイナーになるけど個性は生まれるかなと。
そんな感じではじめました。


なるほど。温故知新というテーマだったんですか

ゆすら
最新の漫画だと、イラスト描いてたらレビュー間に合わないんですよねw
やはり速さが重要なので。


確かに更新頻度や速度には限界がありますよね

ゆすら
そうなんですよ。
最新の漫画からユーザーが欲しいのは、
2次イラストより確かな情報(画像)だと思ったし。


そう、なんですかね?

ゆすら
2次イラストを欲してるのは、もうその作品のファンになってる人じゃないかなーと。
ファン云々でなく、今面白い漫画を知りたい人は、
イラストより漫画そのものをダイレクトに見たいのではないかなと。


そっか。そうかもしれないですね。
原作を知ってるからこそ、二次のイラストでも理解できるわけですし

ゆすら
ですです。


イラストって、一枚にどれくらいの時間がかかってるんですか?

ゆすら
絵によってまちまちですが、だいたい2〜4時間ですね


なるほど。僕のテキストが30分くらいですから、相当な時間差ですね

ゆすら
さらにアタシはレビューの文章もすっごい時間かかるんですよ(汗
だから、ひとつのレビューに2日かかったりはザラです。


おお、そんなにかかってらっしゃるんですか。

ゆすら
そうですよー。費用対効果どころじゃない。
犬さんは、マンガレビューと日記ブログを、ほぼ毎日更新されてますが、
合わせて1時間ぐらいなんですか?


マンガブログの方は30分くらいですが、
日記は巡回後なので一時間くらいかかります。
合計一時間半くらいです

ゆすら
それでも早いですね


僕の場合は書くことが決まっているので、
30分はそれをカタカタ打ってる時間なんです。

ゆすら
毎日ひとネタってところがミソですね。
やはり、レビューのことを考えながら漫画を読まれたりするのでしょうか?


マンガ読んでる時はあんま何も考えてないです。
「あ、ここ」と思うとシオリ挟んで

ゆすら
ピンと来るとこで、レビュー内容が勝手に浮かぶって感じなんですね


そうですね。自然に任せてるので、ストック切れることもあって。
だから、最近は他人の記事へ返信する形を取ったりしているんですが

ゆすら
積み本レスポンス、ありがとうございますw


あれに関しては美味しかったので、日記とマンガブログで二回書かせてもらいました。
ありがとうございますw

ゆすら
こちらこそ!


ゆすらさんは書きたいことはどの段階で出てくるんですか?

ゆすら
書きたいことというか、
まず「この漫画が好き!レビューしたい!」というのが先にあって
そのあとに「……で、どこを語ろうか」ってことをうんうん考えます
その漫画全体から、特筆すべきところを、
個人的にココが良かったってところを語りたいんですよね。


それは分かりますw

ゆすら
なので「いちご100%」をレビューしたい、と思ったら。
とりあえず全巻読み直します;それがまた時間かかるという


全巻読み直しってすごいです。愛ですね

ゆすら
愛なのかな〜。
なんとなく、個人的語り漏らしがないようにしたいなーと思ってるんで。
ひと作品につき、1回しかレビューしないと決めてるので。


一作品一回なんですか? それはまたどうして?

ゆすら
まさに、ひとりで勝手に漫画夜話ですねw
あの番組の形式がまた好きだったので。


うう、すいませんが、見てませんorz

ゆすら
それは意外!
NHKのマンガ夜話は、回ごとに一作品読み解いていくという番組だったのですよ


ほうほう。その一回で全て語りつくす、という感じなんですかね?

ゆすら
そうです。同じ作品は二度と題材にあがりません。なので、語り漏らせない!


なるほど。緊張感みたいなものがあるんですね

ゆすら
だから毎回、漫画レビューは腰が重い……。
レビューブログのくせにレビューが少ないのはそのせいです。


「やるからには完璧に」というプレッシャー?

ゆすら
です。ぜんぜん完璧にできないんですけど。


更新頻度よりテキストの完成度、という発想が僕にはないので、新鮮です

ゆすら
なるほど、どっちを重視するかって問題でもありますね。そういえば


はい。例えば、ヤマカムさんたかすぃさんも、完成度を重視するかたがたですね。

ゆすら
そう思います。とくにたかすぃさんは。
ヤマカムさんはけっこういい加減かもw
でも毎回文章量多いですもんね。


ヤマカムさんも読んだ直後に30分くらいで書き上げちゃうという話です
すごい勢いで

ゆすら
感性の人だな……


でも、気が乗らないから更新しないっていうのは、
やはり完成度の人なんだと思うんですよ。

ゆすら
そうですね。
犬さんも十分特殊な人だと思っていますがっ。


至って普通です

ゆすら
漫画を好きじゃないと明言しながら漫画レビューしてる人は、他に知りませんよ


好きは好きですけど、趣味なんだよって。それくらいの意味なんです

ゆすら
自分のサイトをアフィブログと明言してるのも、面白いなと思うんですよ。
趣味というよりは、副業として成立させようという意志を強く感じるというか
そういう意味では、完璧主義であると思いますよ。それを成立させてるのだし。


(注:犬は日記ブログ上で「俺のサイトはアフィリエイト用」と公言しています。)


「コンテンツを作ることが実益につながる」という証明をしてみたかったんですよね

ゆすら
証明の手段として、レビューブログがあったのですね。


ええ。だから、そういう意味では本当にマンガじゃなくてもよかったんです。

ゆすら
そこが、アタシには違和感だったんだわw 明言されるとありがたいです


(注:今回のインタビューはゆすらさんがmixiで犬のレビューブログが好きでない、と書いたことがキッカケでした)


ただ、「コンテンツ作る」といっても、何を基準にして良いとか悪いとかいうのか。
自分でもよく分からないんです
だから、感覚の違いそうなゆすらさんに聞いてみたいな、と思ってました

ゆすら
うれしいです。アタシも犬さんからはそこらへん聞きたかったし。


良いマンガブログってなんですかね?

ゆすら
いきなり難しいw


というか、どんなコンテンツなら胸を張ってお金をとってもいいといえるんでしょう。
僕はどうしてもアフィリエイトに罪悪感を感じるのですよね

ゆすら
前に、月刊ライバルだっけ?
あの漫画について、画像はっつけてるだけのレビューに対してDISられてたじゃないですか


万引き犯が食い逃げ犯を馬鹿にしてみる」ですね

ゆすら
あれは、すごくポリシーを感じましたよ。そのとおりだなと思ったんで。
それはレビュアーとしてのレベルの話ですけど。


あれはマンガブログの究極の形だと思うんですよ。
極端にいえば、全部アレで済んじゃうと思うんです

ゆすら
あそこまでいくと、レビューでなく、ただのカタログですね。画像up掲示板のような。
でも、アタシ達レビュアーの中でも、引用画像はグレーでも、
画像のみはアウトじゃね?って意識はあるじゃないですか。


ありますね。

ゆすら
ちゃんと引用という形で、文章が主で画像がその補足、
というのは忘れてはいけないと思います。


でも、そのマンガの面白さを伝えるためだけなら
画像をアップするのが一番早いんですよ。
問題は、誰がやっても同じだという一点だけで。
じゃあ、誰がやってるのか、ということをはっきりさせたいのは何故なのかというと、
レビュアーのプライドの問題なんじゃないかという気もするんです

ゆすら
プライドもそうだけど、なんでブログをやってるか?て意識は大事だと思うんです。
そこで、自分の力、文章力を放棄しちゃうのはブロガーとしてダメだと。
だったら、ほんと画像up掲示板を個人でやればいーじゃん、て話で。アウトだけど。


でも、それは画像を少しでも使ってる段階で、放棄してるんですよ。
だから、画像使ってる僕には「自分の力を信じろ」とは言えない。言いましたけど

ゆすら
画像を1枚でも使ってる、1枚も使ってない、で、わける問題ではないと思います。


そうなんでしょうか?

ゆすら
何事もグレーは大事だと思うんですよね。
画像(作品)の魅力を引き出すための文章を、
ブロガーはイチバン大事にしてほしい。


うーん、気持ちを信じるとか大事にする、というのがどうにも僕は苦手です

ゆすら
感情論が嫌いとおっしゃってましたもんね。
でも、0or1という分け方は面白くないし、表現を狭めるだけです。
この作品をコーディネイトしてやる!という意気込みが重要というか。
前にレビューで「つまらない」と書いていいか問題ってあったじゃないですか。


あー、ありましたね。

ゆすら
たしかだんげさんも言ってたけど
レビューで「つまらない」と書くかどうかが問題じゃなく、
そのレビューがつまらないかどうか、のがブログには重要で。


ほう?

ゆすら
既製の画像はっつけてるだけって、ブログ自体は全然面白くないです。
たとえ漫画が売れても。
それより、つまらないとDISろうが面白いと絶賛しようが、
読みたいと思わせるレビューのが価値があります。そして良いブログです。


そこも色々考えるところがありまして。
ネットでの評判を上げるブログとマンガを売れるブログだったら、
それはどっちが価値があるのでしょう?

ゆすら
価値観て、立場によって変わるのだと思いますけど、
たとえば出版社は、作品の評判より数を売ってくれるブログのが価値があるかもしれない。
純粋に最新の漫画を知りたいだけの人も、そっちのが価値あるかもしれない。
でも、面白いNetの「コンテンツ」を見たい人には、
面白いレビューのが価値あるはずです。


はい。ただ、僕の場合はどうしても、それを迷いながらテキストを書くんですよ。
どっちに向いて書こうか、と

ゆすら
そこに迷いが生まれるのは、
実益の証明を重視するか、ブログの意義を重視するか、ですか?


ゆすらさんはネットのコンテンツとして、面白い記事を作ってるんですか?

ゆすら
とりあえず、他のブログとあまり被らないところで記事を書いていきたいと思ってます。
出版社のためとか、作者の懐を温かくする為とかは考えてません。
もちろん、自分の懐もあたたかくなりようがないんでw


僕の場合は画像を借りているという意識があるんです。
それを借りてる以上は、借主に還元しなきゃいけないという意識が生まれるんです。
硬すぎるのかもしれないですけどw

ゆすら
それは大事な気持ちだと思いますっ


だから、「ゆすらさんのようにイラスト描けたら!」という思いがありまして。

ゆすら
アタシも、画像引用してたら、あまり批判はできなかったかも。
なるほど、そういう精神的縛りもあるんですね。


完璧ですよ。自分でイラスト作って、文章書くって。何の隙もないですね

ゆすら
出版社によってはNet上の2次イラストすらアウトと書いてるとこもありますし。
だから、画像付きレビューとイラスト付きレビューは、うまくすみわけできるとも思うし。


二次までアウトって、どんだけ厳しいんですかねw

ゆすら
ほんとに!!!
あと、良い漫画レビューの話なんですけど


はい

ゆすら
犬さんも月何十冊と買われてると思うんですけど、


今月(4月)は47冊くらいです

ゆすら
漫画を毎年1000冊以上買ってる人のレビューって、
基本的に一般の人の参考にはならないです。
犬さんは漫画好きじゃないって言ってるけどw
伊集院光もラーメンの例で言ってたけど、漫画を毎年1000冊以上買ってる人って、
もう一般人と感覚がまったく違う漫画好きじゃないですか。


違いますね
面白いのハードルが違うんですよね

ゆすら
まったく違いますね。
漫画オタクは、とりあえずあらゆるものを網羅しようとするし、
ある程度のものを楽しめる感覚を持ってるけど
普通の人は、たとえそれが名作だろうが売れてようが、好みじゃなきゃ買わない。
だから、「サイト○○が絶賛する漫画は面白くない」
とかいうユーザーの発言が出てくるんだと思います。
さっきの、「レビューサイトは絶賛ばかりで、『つまらない』を書こうとしない」って話とも通じますね。


確かに、マンガブロガーは好みがあんまないんですよね。
少なくとも、普通の人ほど好き嫌いないですね

ゆすら
そう、好みがない!
いや、あるんだろうけど、好みじゃなくても楽しめるグローバルな感覚を持っているw
それが、普通の人にはあまりわからないんだと思います。


LITさんたまごまごさんなんて、
自らBLの領域に踏み込んで、理解できない自分の感性を調教してますからね

ゆすら
普通だったら、腐女子キモイ、自重しろ。で終わるところを、
「楽しめないと損!」シンキングで、どんどん開拓していってますからね。


マンガに積極的なんですね

ゆすら
そうなんです。積極的で、読み広めることすら楽しんでる。


僕は好みじゃないものは切り捨てる方向なので、
マンガ好きじゃないと自称してるのかも

ゆすら
アタシも、好みじゃないものは、どれだけ周りが絶賛してても手に取ろうとしないですね。
やっぱり、漫画魂のステージが高い人と同じようには楽しめないので。


正直なところ、「もっとマンガ読まなきゃ」と書いてたりするのを見ると、
人格改造に近いと思うんですよね

ゆすら
洗脳に近いw
んで、周りのブログを見るたび、
実際「もっと読まなきゃ……」と思ってしまう。改造されてる!
数読めてない自分が
申し訳なく思っちゃうんですよね


あれはちょっと怖いです

ゆすら
そこが漫画オタクと漫画読みの差であり、
レビュアーとユーザーの差だったりするんじゃないかな。


でも、より読んでるレビュアーの方が良いレビュアーというイメージはありますよね

ゆすら
そうそう、やっぱり数読んでる人はそれだけモノサシを持ってる。
だからレビューも正しい。と思ってしまう。
正しい間違いはないけど、
漫画のレビュアーはちょっと、愛が強すぎるかもしれませんね。他のジャンルより。
小説や映画のレビューサイトだと、もっと辛口が多いイメージがあります。


そうなんですか?

ゆすら
絶賛より、批評というか。


マンガブログは「否定しない」というのが主流で、
否定よりのことは文脈に関わらず好まれないですよね

ゆすら
コメントでファンに否定されちゃうから、避けがちになった……て経緯もあるのかな


面倒はイヤですからねぇ
とすると、良いマンガブログというのは、ますます難しそうですね

ゆすら
「良い漫画」を決めるぐらい難しいかもw


良いオチですw
えー、では、区切りもよいので、最後に一つだけ質問させてもらいます
今後、サイトをどのように運営していきたいですか?

ゆすら
看板どおり、「漫画レビュー」をもっと更新したいです。
今は月1でレビューできたりできなかったりなので。
2008.06.04(12:00)|テキストサイト管理人コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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ウェブサイト管理人にインタビューしています。サイト概要はこちらをお願いします。リクエストなどありましたら、こちらに。分かりやすさのため、一部敬称略しております。感想・要望・批判は、以下にお願いします。
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