今回のゲストはライトノベル系ニュースサイト平和の温故知新@はてなの平和さんです。

■平和の温故知新−より多くの人に面白い作品と出会うきっかけを作りたい
■更新スタイル−基本的に1日1ネタ
■ライトノベルサイト杯−新作発掘をする機会
■オススメ−月に20冊以上〜30冊以下
■ライトノベルの良いところ−色んな媒体のいいとこ取り
■ライトノベル定義論−あまり厳密に定義しなくてもいい

■平和の温故知新−より多くの人に面白い作品と出会うきっかけを作りたい


サイト名の由来はなんなのでしょう?

平和
サイト名は「平和の温故知新@はてな」というものですが
「温故知新」というのはなんとなく気に入っている言葉です。
サイトを作るときに思いつきで入れました
また、「@はてな」と付いているのは以前に
個人サーバで同名のサイトを運営していたためです。
「はてな版」みたいな意味合いがありました


なるほど
温故知新という言葉は、なんで好きなんですか?

平和
古いものも新しいものも、どっちも好きな性分なので
語感というか、意味合いがいいなぁ、と感じました


では、サイトを開設した目的はなんだったのでしょう?

平和
最初は本当に個人的な感想な日記を書くためでしたね
色々と運営方針を模索するうちに、
ライトノベルをメインにするようになっていきました


最初からラノベ一本、ではなかったんですか

平和
もともとゲームやアニメなども好きなので、
最初の頃は本当に雑然とした日記サイトでした


なるほど。その中でも特にラノベが好きだから、ラノベに特化していったのですか?

平和
そうですね。ちょうどサイトをはてなに移した頃に「ライトノベル解説本ブーム」というのもありまして
ネットでライトノベルについて語りやすい空気もできていたように思います


なるほど。その波に乗って、今の温故知新に?

平和
細かいところは変わっているでしょうが、
ここ2年ほどはほぼ固定したスタイルでやっていますね


では、だいたいスタイルの固定した今、やりたいことってありますか?

平和
「より多くの人に面白い作品と出会うきっかけを作りたい」というのは考えています
自分が面白いと思った作品をオススメして、「面白かった」と言ってもらえるのはとても嬉しいですね
それと、ライトノベル関係のニュースはあまり取り上げる人が少ないので
対象が少なくても「お、今度こんな作品が出るのか」というようなニュースは取り上げて紹介したいと思っています


ラノベ感想でアクセス送れるニュースサイトがいたら、書く人も増えそうですよね

平和
ライトノベルの感想を集めているサイトも幾つかありますね
あんまりサイト方針が重ならないように考えていたら、今のスタイルになった、という面はあります


ほうほう。ニッチを狙っていったら?

平和
はい。ライトノベルのニュースサイトには「モノグラフ」という有名なところがあったのですが
残念ながら更新を停止してしまったので、そこの役割を一部引き継いだ、というあります


そうだったんですか

平和
そちらのサイトはかなり広範に情報を集めていたので、そのまま引き継いだわけではないですけどね


■更新スタイル−基本的に1日1ネタ


更新スタイルはどうなっているんですか?

平和
基本的に1日1ネタを目標に更新しています
ネットを巡回して気になったニュースを取り上げたり、
折り込みチラシや雑誌の情報で、知られていなさそうなものを取り上げたりしています


確かに、
平和さんのところは基本的に公式情報ですよね

平和
ああ、それはありますね。基本的に自分でソース確認するようにしています


探せばあるんだけど、見落としがち。みたいな上手い場所の情報、というか

平和
ごく一部の人しか興味が無いので、放置されている情報を取り上げたりすることも多いです
「○○という作品が△△というレーベルで復刊」などのニュースですね


され竜ですかw

平和
最近だとまさにそれですw


それが心がけていることだとしたら、逆にしないようにしていることはなんでしょう?

平和
ニュース系だと、デマを流してしまうことのないよう特に注意しますね
それと公式発売日より前に書いた感想は「続きを読む」機能などでネタバレへの配慮をしています


それは切実にありがたいですw

平和
感想記事全般に関しても極力ネタバレを書かないようにしていますね
回避する暇も無く、ネタバレを読ませてしまうのはちょっと・・・ですので


特に、こないだの『フルメタ』なんかは、ネタバレしたらショックでかいですし

平和
そうですね。ああいうのはどう感想を書いていいか悩みます
あ、それと「つまらなかった」的な感想については意識的に書かないようにしていますね


ほう

平和
もちろん、書く人がいてもいいとは思うのですが
私自身は的確に批判できる自信が無い、というのもあってあまり書こうと考えませんね
そもそも、自分に合わなさそうな作品は回避する、というのもありますが(苦笑


あー、ずっと読んでると、目端がきいてくるのはありますね

平和
「評判待ち」として脳内分類しておいて、他のサイトの状況を見て決めることも多いですね


■ライトノベルサイト杯−新作発掘をする機会


ライトノベルサイト杯についてお願いします

平和
ライトノベルサイト杯というのは
ライトノベルを読むサイト管理人達による投票企画です
「2chライトノベル大賞」という企画があるのですが、
それのblog版と考えていただければと思います


あー

平和
当初、はてなユーザーのみ参加の企画を考えていたんですが、
いろいろと投票や集計方法を模索するうちに
「TBができて、ライトノベルを読んでいるサイトならOK」という方針に変わっていきました。


なるほど。はてなだけと比べると、かなり幅が広がったんですね

平和
集計方法が、特にはてなユーザーのみに制限しなくてもよいので
それならもう参加したい人はどうぞ、という方針になりました。
今は私と集計システム担当の2名に加え、データ登録などは知人に応援を頼みながら運営しています。


参加サイトはどれくらいなんですか?

平和
前回の「2007年下期」だと103人から投票がありました
やはりライトノベルサイト自体があまり多くないので
物凄く多い、というわけではないですね


なるほど。年々増えてはいるんですか?

平和
うーん、最初の頃にある程度増えてからは、あまり変わらなかった・・・はずです


近年はライトノベルブームだって話なので、
企画に参加するサイトも増えてるのかな、と思ってたんです

平和
参加者数からブーム、というのを実感することはないですね。
ある意味当然のことですが、ライトノベルサイト以外での認知度は低いです(苦笑


企画意図はどういうところにあったんですか?

平和
やはり「みんなのオススメ作品を聞いてみたい」というところが大きいです
その結果、面白い作品を見つかる結果になれば・・・というのは、サイト運営方針とも同じですね


なるほど。やって何か、変わったところはありました?

平和
参加者同士で、お互いのオススメを読んでいたりするようなので、それは嬉しい変化ですね
感想記事などに「ライトノベルサイト杯で評判が良かったので読んでみた」という前置きがあることが


みんなが新しいものに手を伸ばすようになった、という?

平和
はい、微力ではありますがきっかけ作りになっていると思います


■オススメ−月に20冊以上〜30冊以下


月に何冊くらい買ってますか?

平和
だいたい月に20冊以上〜30冊以下くらいです。
3月の購入数を数えてみたら26冊ありました。
ただしその内2冊だけ、まだ読めていません。


マンガブロガーが買うマンガ量に比べると、やっぱり少ないですね。
読むのに時間がかかるからですかね

平和
そうだと思います。ラノベ読みの集まりの中でも、真ん中かやや多いくらいでしたね
私は読んだ本全てに感想を書いているわけではないですが、全て感想を書いている人は大変そうです


確かに、それはきつそうですね。
買うレーベルだと、どこが多いんですか?

平和
純粋な冊数としては電撃文庫が多くなります


強いなぁ、電撃

平和
やはり月に12〜13冊程度刊行しているので、そのうち6冊〜8冊くらいは買いますね


電撃ってシリーズも多いですけど、読みきり多いですよね。
主にどっちを買うんですか?

平和
私はシリーズもののほうが多めですね。
ただ2月に新人賞受賞作の刊行があるのですが、
このときは新人作品を買う率がかなり上がります


ではでは、新旧シリーズでオススメなど、お願いできますか?

平和
了解です
まず旧作未完ですが「E.G.コンバット」シリーズを
これはもう続きが出ない可能性が高いですが、それを抜きにしても面白すぎます


おー、なるほど。伝説の未完作品ですねw

平和
読んで、「続きでないかなぁ・・・」と言い合う仲間になって頂ければとw
ちゃんと完結しているものなら
「終わりのクロニクル」シリーズ、「空の鐘の響く惑星に」シリーズなどがオススメです
ここまで全て電撃文庫です
前者は世界設定の作りこみが凄く、とても歯ごたえがあります
最終巻の分厚さも有名ですが、それでも読めてしまう面白さがありますね


川上稔の総決算ですね

平和
はい、「都市シリーズ」も良いのですが、あえてこちらにしました
後者は正統派のファンタジーです。
主人公の格好よさ、ヒロインの可愛さ、その他の人物の物語など
全体的にレベルが高いので、安定して楽しめるかと思います


なるほど。では、新作では?

平和
既刊が多くてもよいなら「フルメタル・パニック!」シリーズですね


二十冊くらいでしたっけ?

平和
1冊1冊ごとに、とても楽しんで読むことの出来る、娯楽作品です
うーん、もうちょっと多いかも・・・(汗
あ、ちょうど20冊くらいですね


20だと一万円だから、やっぱり相当ですね。一万の価値はありますけど

平和
今から読み始めるのは大変ですが、それでも「面白い」と自信を持ってオススメできますね
3冊〜5冊くらいなら「バカとテストと召喚獣」がいいですね。ドラマCD化も決定して勢いがあると思います


おー、こちらはファミ通文庫ですね

平和
これはもう、登場人物たちのバカバカしいやり取りを楽しめばいいかと


「バカバカしい」というのは、形容詞じゃなくて、本当に「バカバカしい」ですよねw

平和
はい、もう本当に。読んでて笑いをこらえるのが大変なので、自宅で読むようにしています
最近始まったシリーズだと富士見ファンタジアの「SH@PPLE」という作品も好きですね


それは知らない作品です

平和
双子の男女が入れ替わってそれぞれの学校に通う、というラブコメです
憧れの女の子に近づくために、男の子のほうは女装して潜入するという・・・
ただ、女装部分なんかは「掴み」ではあっても「メイン」ではなく
それぞれの双子が環境を変えることで、色々な体験(1巻は男の子の恋愛メインですが)を書いています
「とらドラ」なんかが好きな人は合うんじゃないかな、と思います
女装ネタのせいで第一印象はちょっとイロモノかもしれませんが、中身は正統派のラブコメ、だと思っています


■ライトノベルの良いところ−色んな媒体のいいとこ取り


ライトノベルの良いところと悪いところはなんでしょう?

平和
まず良い点として「イラストがあるためイメージを膨らませやすい」というのがあるかと
それでいて、「行間を読む」ことで想像する余地もありますね。
一般的なマンガと小説の中間に位置していると思います
それぞれのいいとこ取りができているかと


なるほど

平和
また「費用対時間のコストパフォーマンスが良い(600円で二時間くらい)」というのも挙げられます


確かに、マンガだと30分くらいで読めますからね

平和
一日二冊くらいあれば、通勤・通学時間などに困ることも少ないと思います
まぁ、今は携帯やゲームで時間をつぶす人のほうが多いとは思いますが(苦笑
ああ、関連するかもですが「内容と媒体が一体化している」というのもあります


??

平和
これは誰かの受け売りだったと思うのですが
ゲーム機などと違って、ハードとソフトを別々に用意する必要が無いんです
紙媒体全般のメリットですね


なるほど

平和
以上のような感じで、色々なメディアの良い所を取り入れていると思います


では、逆に欠点というと?

平和
「イラストがある」ために慣れてない方から敬遠されることがあり、出会うきっかけを失ってしまうことがあります
これは出版社も、ハードカバーで出したり、カバーを2パターン作ったり工夫していますね


カバー2パターンは初耳でした

平和
「十二国記」という作品や「ブレイブストーリー」という作品が、中身は一緒でカバーが違うものをだしています
まぁ、これらの作品はライトノベルかというとちょっと違いますが・・・(汗
最近だと、直木賞作家になった桜庭一樹さんの「赤×ピンク」が
イラストを外して、ファミ通文庫から角川文庫に移籍して刊行されましたね


賞を取った影響なんですかね

平和
直木賞で桜庭さんを知った人にとっては、イラストつきのライトノベルは抵抗があると思います
そのため、より読みやすいパッケージに仕立て直したのではないでしょうか


電撃だと、イラストノベルやDSなど。結構新しいものにも挑戦してますよね。
ああいうのは、むしろイラストを強化していますが

平和
どういう人に買ってもらいたいか、かなり意識して作っているのではないでしょうか
マンガなどに親しんだ人にとっては、逆に活字媒体であるのがネックになりかねないですし
色んな媒体のいいとこ取りをしたぶん、弱点もあるていど抱えてしまっているのではないでしょうか


ライトノベルでも小説を読むのはきついって人もいるんですかね

平和
つい先日、「狼と香辛料で始めてライトノベルを読んだ」という話を聞きましたね


なっ

平和
アニメ版から入ったらしいんですが、普段はほとんど小説は読まないそうで
そういう人もいるのだなぁ・・・と、ちょっとしみじみしてしまいました


うん、しみじみしてました
逆に考えれば、狼と香辛料のパワーがすごい、ってことですけどね!

平和
ああ、そういう見方もできますね(笑


悪いとこっていうと、そんなものですかね

平和
そうですね。良い点の裏返しがそのまま悪い点に繋がるかと思います


あと、ラノベは未完作品が多い気もするんですが

平和
それはマンガにも通じる点のようなw


いや、マンガは雑誌連載が多いんで、打ち切りでも完結は一応w

平和
確かにあからさまな打ち切り感はないですね
未完にも色々と事情はあると思いますが、これはもう仕方ないと思うことも多いです
たまにですが、打ち切りの気配が濃厚になって続きが出ない作品もあって
「ああ、売り上げ厳しかったのかなぁ・・・」と遠い目をすることも


■ライトノベル定義論


ライトノベルの定義論についてお願いします

平和
えーと、実はですね
過去さんざん議論してきたので、もうあまり定義論について語りたくありません、というのが素直な気持ちなんです
ただまぁ、「無理に定義しても取りこぼしがでるので、ざっくりと仮定するにとどめる」くらいを基本スタンスにしています。

平和
幾つか参考リンクを貼りますが
まず、こちらのサイトでは学説ふうに定義を分類されています
リンク先の分類ですとラノサイ杯は「読者主観説」で運営していますね
あの企画だと厳密な定義で幅を狭くする理由が無いですので


“あなたがそうだと思うものがライトノベルです。ただし、他人の同意を得られるとは限りません。”ですね

平和
それですね。幅が広すぎてなんでもカバーしてしまう説でもあります


他人と共有するのも難しそうですね

平和
意見が一致していればいいのですけれど、必ずしもそうではないですからね・・・
個人的には「実質的客観説」と「内容説」を部分的に採用している感じです。


実質的客観説と内容説だと、ある程度ざっくりと分けた上で、米澤穂信なんかもラノベに入るわけですね

平和
レーベルによる区分だけだと判断に迷うので、そこは内容も参考にしますね
たとえば米澤穂信作品だと「ボトルネック」や「
犬はどこだ」などの作品はちょっとライトノベルと言いにくい
でも「古典部」シリーズ「小市民」シリーズなどは、しかるべきパッケージングをすれば
ライトノベルだと感じる人も多いんじゃないかと思います


小市民シリーズは表紙もラノベを意識してるぽいですしね

平和
多分あれが、ラノベ読みでなくとも手に取れるギリギリのラインなのかもしれません
ちなみにこういうのもあります
こっちのサイトにはわかりやすさと読者の主観重視の分類があります
この場合だと私はCと3の派閥に比較的近いスタンスですね
最近だと大森望氏が言及していますよ
> キャラクター小説全般をライトノベルと呼ぶ人もいますし、現在では「これがライトノベル」というようにひとくくりにするには難しい状態ですね。


まあ、結局はそうなんですけどねww

平和
雑誌の特集などでも、定義については軽く触れるに留めているのを見かけますし
色んな意見を聞くと、あまり厳密に定義しなくてもいいかもしれない、というふうに思うようになりました
2008.05.21(12:00)|ニュースサイト管理人コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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